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ミキモトは西洋に倣い、日本で初めてジュエリーの製造工程にスペシャリスト制を導入しました。1907年(明治40年)以来、意匠を創造する部門と象る(かたどる)部門をそれぞれ専門職とすることで技巧を極めようと努めてきました。特にリングは意匠が繊細になればなるほど緻密な技巧に支えられます。そして、この象る部門が到達した熟練の技こそがミキモトのクオリティを確かにしているのです。 |
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| 「ジュエリーを飾る貴石はすべて自然からの贈り物。ひとつひとつにデリケートな感性が秘められています」。指の上という限られたスペースしかないリングの宇宙を追求する高石康幸(たかいし・やすたか)。その卓越した技術のバックボーンには常にそうした想いが込められている。たとえば、真円と思われている真珠にも個々に微妙な個性がありプロポーションは決して一律ではない。そして、それはミクロの世界の話である。 |
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しかし「だからこそ微妙なコンマ単位の違いで、仕上がりの表情が大きく変わってくるのです」と高石は静かに語る。すべての貴石と対峙する時、その個性を確実に捉えることに高石は全身全霊を込めるのだ。 |
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| さらに、リングは外観がすべてではない。何よりも大切なことは装着感だと彼は言う。「いつまでも飽きのこないもの。身につけることで良さのわかるもの。それがミキモトのジュエリーです」。ハンドメイドの粋を凝らす高石にとって、リングは、まさに演出家として心を込める小さな小さな舞台なのである。 |
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