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世界の歴史の中のネックレス

“着付け役”の技が貴婦人を輝かせる!〜華麗なネックレス・スタイル〜

パールネックレスを髪やドレスに飾った例をご紹介しましょう。
左の3枚の絵は、15世紀イタリアルネッサンスの肖像画(部分)です。この頃の肖像画は横顔で描かれることが多かったので、ヴェールを留めたシンプルな縁飾りから複雑な編み込みまで、パールネックレスが色々な方法で頭飾りとしても着用されていた様子を詳細に見ることができます。特に図2(シモネッタ・ヴェスプッチを描いたとされています)や図3のように髪と一緒に編み込んだり、編んだ髪にリボンと一緒に巻きつけたりする飾り方が多かったようです。

一方、ドレスの本体にパールネックレスを縫い付けた例となると、あまりにも該当する絵が多すぎて、とても選びきれないほど。そんな中でも特徴的な肖像画3枚を、ネックレスの使い方にクローズアップしてご紹介します。

図4(左):フランソワ・クルーエ画 16世紀
図5(右):ヤン・アンソニス・ファン・ラヴェステイン画 17世紀

図4は、まだ10歳前後のマルグリット・ド・ヴァロワ(後の王妃マルゴ)を描いたものですが、当時の貴婦人たちのスタイルにならって、まるで両袖を結びつけるように肩から肩へ、胸元に花綱飾りのように、それぞれデザインの異なるパールネックレスを飾り付けています。

17世紀のプリンセス・ヨランド(図5)は、小粒のパールネックレスを7本以上も重ね、クロスのペンダント(ブローチ?)などでドレスのフロントにジグザグに留めつけています。大胆で個性的な着け方です。

図6:フランツ・クサーヴァー・ヴィンター・ハルター画 1852年

ロシア皇帝ニコライ1世の皇女オリガ(図6)の、白と青の配色が効いたドレスには、まるで湧き出す水のようにふんだんにパールネックレスが飾りつけられています。カラーコントラストと共に、とても印象深い装いになっています。垂れ下がりのラインを活かしたこのようなネックレスの飾り方は、ロシアの民族衣装に由来しているものです。ロシアとヨーロッパの折衷様式と言えるでしょう。

次回は、貴婦人たちの髪にもドレスにも、そしてもちろん首もとにも華を添えていたパールネックレスが、どんな姿をしていたのかについて、ご紹介します。